相変わらずバタバタしていてブログの更新が進まず申し訳ありません。
少し前になってしまいましたが、12月6日に大分の佐伯市文化会館で花柳流 笹広波の会が開催され、我が社の大道具と照明がお世話になりました。
主催された花柳笹広波先生は、大分県を中心に活躍されている花柳流笹一門の先生方の中で、大変お若く、お弟子さんも最近の日本舞踊公演では珍しいほど学生さんや若い方が多いのですが、打合せの際から自分の思い描く舞台をしっかりと語って大道具を決めていくなど、今回の公演にとても力を入れられておりましたので中年親父としましても、何とか素晴らしい舞台の力添えになれるよう頑張らせていただきました。
会場の佐伯文化会館はホールが建物の3階にあるため外部のリフトを使って大道具を搬入・搬出しなければならないのが大変ですが、役所の方やホールスタッフの皆さんがいつも親切に対応していただけるので、とても助かっています。
今回も演目が多かった上に娘道成寺等の大物も有り、大道具のセットが舞台袖を占めてしまい大変苦労しましたが何とか無事に公演を終えることが出来ました。
そんな中でも、今回一番苦労したというか手間がかかったのが実は金銀テープの振り落としでした。
今回の公演は3部構成になっており、第2部小曲集のラスト男節を会主の笹広波先生が踊られたのですが、先生曰く、「公演の中間で眠たくなっているお客さんの目を一発で覚まさせたい」と言う事で、金銀テープの振り落としをやる事になりました。
しかし以前使用していた物が廃棄されていたようで見つからず、ダンスのセットとして使用する金銀テープのスダレカーテンを振り落とそうと試みたのですが、テープがフィルム状で軽すぎて一瞬に落ちるような落とし方が出来ません。仕方なく重石を付ける事にしました。もしもの事を考えて軽い木片を両面テープで一枚一枚手作業で貼り付けました。その数1500個。製作場で何度か落としのテストを行い木片の大きさを決め、機械でとはいえ1500個切断し、それを会社の若手2名が1日半かけて貼り付けました。
劇場での仕込の際も、梱包したフィルムテープを大道具総出で、もつれをほどきながら吊り込みます。真っ直ぐに降りた舞台全面のフィルムテープを布幕に包んで舞台の昇降バトンに仮固定し、幕の片側を仕掛けで外せば一斉に振り落ちると言う訳なんですが、一回落とすとまた 全員総出でもつれないようにしてから幕内に格納しバトンに固定するという作業をやらないといけないものですから本番までに相当な労力を要しました。後から気づくとその作業の際の写真を取り損ねてました。説明が分かり辛くてスミマセン
写真もいつもの事ですが、大道具転換の合間に撮っているコンパクトカメラ(私物で年代物)な為、舞台が暗いとピンボケするし、連写撮影不可で肝心な振り落とし場面が???
でも結果は大成功だったと思ってますよ。客席がドヨメキましたから!!
最後になりましたが笹広波の会の皆様、佐伯文化会館の皆様、大変お世話になりました。また次回もよろしくお願いしま~す。