大濠公園能楽堂での第26回杏苑会

リハ風景より
リハ風景より

8月最後の日曜日、第26回杏苑会が福岡市の大濠公園能楽堂で開催されました。

リハ風景より
リハ風景より
リハ風景より
リハ風景より

中年親父が杏苑会を担当してからはまだ2回目なのですが、主宰の藤間伊勢登茂師匠のあっけらかんとした(?)明るい性格も有るのか、お弟子さん達も皆さん本当に朗らかで、とても雰囲気の良い現場でした。

リハ風景より
リハ風景より

会場の大濠公園能楽堂は能や狂言を行う為の劇場なので、普段我々スタッフが働く市民会館等のホールとは全くと言って良いほど舞台の構造が違います。

リハ風景より
リハ風景より

約6メートル四方の本舞台には4本の柱が立っており、その上には屋内なのに屋根までついています(能舞台は元々野外建造物です)

リハ風景より
リハ風景より
藤間伊勢登茂師匠 リハ風景より
藤間伊勢登茂師匠 リハ風景より

本舞台の奥には松羽目と呼ぶ老松の絵が描かれている板壁が張ってあり、舞台と橋掛かりでつながる下手側に鏡の間と呼ばれる出演者がスタンバイする部屋が有り、出演者は幕口の揚幕(アゲマク・通常5色の幕)を上げてもらって、橋掛かりを通って本舞台に向かいます。客席もシンメトリではなく通常の劇場になれている我々は、すごく不思議な感覚になります。

ただ現在、大濠公園能楽堂さんでは新しい表現の舞台として各種公演やイベントに積極的に活用を進めていらっしゃるのでコンサートや寄席など色々なイベントも開かれているそうです。

舞台全景
舞台全景

で、今回の日本舞踊の会ですが、同じ日本の古典芸能とはいえ、舞台構造の違いは如何ともし難く、大道具としてかなり苦戦させられました(汗)

大道具転換 苦戦中
大道具転換 苦戦中

大道具や後見さんは舞台上手奥の「切戸口」と呼ばれる入口から出入りしたり大道具を運び入れるのですが(実際の能や狂言ではここから道具を出し入れすることは無いようです)これがまた小さいのです。茶室の出入りをする「にじり口」よりは少し広いものの荷物を持っての出入りは本当に大変でした。それに舞台や柱、壁等全てが大切に取り扱われているものなので少しの傷もつけないように細心の注意を払わなければならない上に、通常の劇場に有るような緞帳も無いため暗転(真っ暗)の中の転換作業で心身ともにくたびれました(苦笑)

それでも、お客さんや出演者の皆さんに喜んでもらうのが我々スタッフの生きがいなので、終演後に出演者の皆さんに感謝されるだけで疲れも吹っ飛んじゃいます。

伊勢登茂先生、杏苑会の皆さん本当におつかれさまでした。そしてありがとうございました。またの機会を楽しみにしてまーす。

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