大道具研修 ①

今月に入ってから照明さんや音響さんの研修の様子を紹介してきましたが、中年親父の本職である大道具さん達も先週と今週の2週にわたり舞台総合研究所で舞台セットの設営と撤去作業の研修を行いました。

我が社の大道具スタッフの大半は博多座と舞台総合研究所に在籍していますがコロナウイルス感染拡大防止のために博多座での公演が3月以降8月まで全て休演になってしまい多くの大道具さんたちが長期の自宅待機を強いられています。

今月に入り緊急事態宣言が解除されたことを受け、他の部門同様に実技研修を再開しました。蜜を避けるためにスケジュールを調整し毎日数人ずつが舞台総合研究所に集合し歌舞伎でも使用する本格的な大道具のセットを若手スタッフ中心で準備組み立てを行いました。今回の研修は若手の自立を目的にしており実際の現場だとすぐに注意してしまうベテランスタッフには出来る限り口出しさせないように隔離するなどの配慮がなされていました(笑)

先ず正面の欄間部分のパネルを角材等でつなぎ合わせ一旦上部に吊り上げます(実際に公演中の転換では間口が広いものなどは吊りものパイプで舞台上部に吊り上げてスタンバイしています)
次に鏡通り(奥の壁の並び)部分をつなぎます
妻手の壁部分なども順番につないでいます
畳代わりの上敷を敷いた場所に鏡通りを移動させ建て込みを開始します
正面の欄間を下ろして吊りものパイプから外します
妻手の壁を取り付けています
平舞台の建て込み終了後、先輩スタッフからの注意や意見交換が行われました

先週行われた研修は平舞台の建て込みでした、平舞台は屋敷内の場面をキャスターが付いた台上に組み上げ家ごと移動させる屋体(二重舞台)とは異なり、舞台上に直接建て込まなければなりません。ある程度つなぎ合わせたパーツを舞台の両袖や吊り物パイプで舞台上部に保管していたものを極めて短時間で建て込む大道具スタッフの腕の見せ所です。

次回は大道具研修 ②を紹介予定です。

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